現在、道路を走る自動車は、ほとんどが「ガソリン内燃機関」です。
そんなガソリン内燃機関の発展に尽くした人々が発明・発見した自動車を振り返ります。
1801年フィリップ=レボンのアイディアが、約60年という時を経てやっと実現されます。
初めて実際に動くガソリン内燃エンジンを発明したのがルノワールです。
これは、灯火用ガスを燃焼さて動くものでした。
空気とコールガスをシリンダーで圧縮させ、電気スパークを用いて点火させる手法を取った自動車で、
燃焼・ガス爆発が、「外部のボイラー」内ではなく「内部のシリンダー」内で起こるため、「内燃機関」や「ガス・エンジン」と呼ばれました。
1863年、ルノアールはこのエンジンを小さな台車に取り付けてパリ10kmをドライブしたそうです。
時速8kmと低速で、パワーも小さい貧弱なエンジンでしたが、最低限の機能は果たしましたが、
1分間に100回転しかしないため、10kmのドライブに1時間以上もかかったそうです。
1865年までに、このエンジンは約500台パリで使用されました。
ルノアールのエンジンを改良して完成させた自動車です。
ピストンを2つから4つの分離駆動となるように改良され、ルノアールのエンジンよりもスムーズに動くようになりました。
ピストンの動きは格段に速くなり、爆発音が「一つの定常のうなり」のように響きました。
このエンジンは「4ストロークエンジン」という名前で知られていて、今なお使われる方式です。
4輪の木製カートの後ろにガスエンジンをつけた自動車で、ウィーン市内を、エンジンが壊れるまでの約10km走行したそうです。
鉄製リム車輪つきの木製荷台に、ローカスの4ストロークエンジンを取り付けた車で、動きがスムーズで良かったのですが、騒音がうるさく、警官を招く騒ぎにも発展しました。
ドイツの技術者オイゲン=ランゲンとの共同制作で、新しいエンジンが誕生しました。
ルノアールやローカス等の原理を応用したエンジンを組み立て、 シリンダー内でガスを圧縮する手法を用いました。
ピストンが早くかつ静かに動いたのは、すごい技術でした。
さらに76年には現在の自動車や飛行機の大半に使われている、ガソリンエンジン(オットーサイクルエンジン)の原型である4サイクルエンジンを作りました。
オットーのエンジンは、ガソリンエンジンの最初の成功品と言えます。
ガソリンのような電気火花を使用しないディーゼルエンジンで、 圧縮して高温になった空気に燃料を噴射し、自ら燃焼するような構造にされました。
今までのエンジンよりもパワーはありましたが、エンジンを強い構造にする必要があり重たくなり一般自動車には適していませんでした。
結局、ディーゼルエンジンが本格的に普及し始めたのは1930年代以降になってしまった。
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